【ウイスキー】世界を代表をする『ジャパニーズウイスキー』とは?? 歴史、魅力とは??
特集
2020.08.02
お酒といえば、日本酒、ビール、ワインなどありますが、
世界中で造られているお酒といえば『ウイスキー』ですよね。
最近日本では、『ハイボール』のブームの影響もあってか、ウイスキーがより身近なものになっているかと思います。
ご存知の方も多いかと思いますが、日本で造られているウイスキーは『ジャパニーズウイスキー』として世界的にとても高い評価を受けています。
今回はウイスキーとは何か、そして海外のウイスキーと『ジャパニーズウイスキー』の違いについて迫っていきましょう。
目次
◆ウイスキーってどんなお酒? モルト、グレン、ブレンデッドウイスキーの違いとは?
『ウイスキー』とはどのように造られたものが該当するのでしょうか。
ウイスキーの定義としては、
「穀物を原料とし、それらを糖化、発酵などを行なった後に蒸留をし、オーク(日本でいう楢の木)を用いた木樽で貯蔵熟成させてできるお酒」
となっております。
原料の穀物は、「大麦」、「ライ麦」、「小麦」、「とうもろこし」などが使われています。
それらを糖化、発酵させた後、蒸留(2〜3回)をし、「シェリー樽」(元々シェリー酒が入っていた樽)や「バーボン樽」といった樽に入れ熟成させて味を決めていくのです。
熟成の年数をボトルに書いてあるウイスキーも多く、それらを「エイジボトル」といいます。
ウイスキーは主に3種類に分かれ、大麦麦芽のみを原料として造られたものが「モルトウイスキー」、とうもろこしなどの原料を用いて造られたものが「グレーンウイスキー」と呼ばれています。
そして、これら2種類のウイスキーを混ぜ合わせて造られたものが「ブレンデッドウイスキー」と呼ばれ、味の調整がしやすく、生産量も安定しているウイスキーです。
ウイスキーの造られ方、そして種類についてみてきましたが、次はついに世界5大ウイスキーについてみていきましょう。
◆世界5大ウイスキーはどこで造られた??
世界5大ウイスキーというものは、世界的なウイスキーの名産地の5箇所で造られたものをさします。
世界5大ウイスキーは、「アイリッシュウイスキー」、「スコッチウイスキー」、「アメリカンウイスキー」、「カナディアンウイスキー」、そして「ジャパニーズウイスキー」です。
まずは「ジャパニーズウイスキー」以外を簡単にみていきましょう。
「アイリッシュウイスキー」は、アイルランドで造られているウイスキーで、12世紀には造られ始めたと言われています。
ウイスキーの元祖ともいわれ、比較的雑味が少なくすっきりとして味わいです。
「スコッチウイスキー」はスコットランドで造られているウイスキーで、5大ウイスキーのなかでも最も代表的なもので、世界中で多くの人に好まれています。
原料の大麦を乾燥させる際にピート(泥炭)をたいて行うため、味がスモーキー(ピート香)なのが特徴的です。
「アメリカンウイスキー」は、その名の通りアメリカで造られているウイスキーで、ケンタッキー州で造られる「バーボンウイスキー」というものが有名です。
原料にとうもろこしが使われているのが特徴で、味は比較的甘くてまろやかなものとなっております。
「カナディアンウイスキー」は、カナダで造られているウイスキーで、クセがなく他のウイスキーと比較すると飲みやすく初心者向けにおすすめです。
こちらも原料にとうもろこしが使われており、クセがないことからカクテルベースに使われることも多いです。
◆世界から評価されている『ジャパニーズウイスキー』の魅力とは??
いよいよ『ジャパニーズウイスキー』の魅力に迫っていきます。
ジャパニーズウイスキーが造られ始めたのは意外と最近で、1924年から販売用のウイスキーが生産され始めました。
ジャパニーズウイスキーはスコッチウイスキーを参考に造られ、日本人向けにスモーキー香はスコッチに比べると少し抑えられています。
ジャパニーズウイスキーは様々な銘柄があるので、一括りの特徴を述べるのは難しいですが、『繊細で複雑な香り、味わい』が特徴的です。
また、他国のウイスキーには明確な基準などがありますが、ジャパニーズウイスキーに関しては明確な基準がほとんど無く、日本で造られたものがジャパニーズウイスキーとなってしまっているのが現状です。
そして、ジャパニーズウイスキーの多くが、「ブレンデットウイスキー」となっています。
日本の「ブレンデットウイスキー」で最も特徴的なのが、自社で様々な原酒を製造、それらをブレンドしているところです。
他国のウイスキーは他社製の原酒を仕入れ、ブレンドしているものがほとんどで、日本のこの製法はとても特徴的なものです。
他にも特徴的な製法があり、ウイスキーを熟成させるための樽に使われている木材に『ミズナラ』が使用されることがあります。
ウイスキー樽に『ミズナラ』を使用することは珍しく、ジャパニーズウイスキーの特徴的な味わいに大きく関わっているようです。
スコッチウイスキーで有名な銘柄「ボウモア」が、熟成に『ミズナラ』を使用した「ボウモア ミズナラ」という銘柄を新しく出し、ジャパニーズウイスキーの製法が海外でも高く評価されていることが伺えます。
ジャパニーズウイスキーは食中酒として造られていることもあり、和食との相性もとてもいいです。
今では、プレミアの価値が付いているジャパニーズウイスキーもありますが、なぜ他国のウイスキーと比較すると歴史が浅いジャパニーズウイスキーが世界的に人気なのでしょうか?
実はジャパニーズウイスキーが世界から脚光を浴びるようになったのはここ数十年で、それまでは粗悪なウイスキーが多く流通しており、評判は悪いものでした。
しかし、「シングルモルトウイスキー」の『山崎』や『余市』といった銘柄が、世界的なウイスキーの品評会で高い評価を受け、ジャパニーズウイスキーが世界に評価されるようになったのです。
また「ブレンデットウイスキー」では『イチローズモルト』が世界的な品評会で4年連続で金賞を受賞しております。
2019年には『イチローズモルト』54本入りのセットが約1億円で落札されるということもあり、世界的に人気なのが伺えますね。
このように世界的にとても人気となったため、一部有名銘柄の原酒が不足してしまい、価格の値上げや、生産停止などといった状態になっています。
また、プレミア価値がついているものもあり、入手困難なウイスキーも数多くあります。
ウイスキー自体の歴史は日本酒と比較すると、とても浅いものではありますが、日本人独自の繊細さ、こだわりといったものがここまでウイスキー造りを発展させていったのかもしれません。
◆まとめ
ウイスキー、ジャパニーズウイスキーについて見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
日本酒同様、ウイスキーも世界的に評価されており、日本人のお酒に対してのこだわり、繊細さがここまで発展していったものであると考えられます。
高級ウイスキー以外にも、お手頃の価格のジャパニーズウイスキーは多数あります。
ぜひみなさんもこの機会に、お気に入りの銘柄を探してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。